本文へスキップ
Asiavino

Habánské sklepy

Habánské sklepy:Velké Bíloviceの地下に息づく四世紀

論考

古いハバンのセラー、所蔵ワインを注ぐディレクター、モラヴィアの伝統品種。場所とグラスを手がかりに、Habánské sklepyを訪ねます。

A vaulted brick cellar room set up for tastings

旅の始まりは、Velké Bíloviceのレンガ造りのヴォールトの下。1614年に築かれたハバンのセラーは今も本来の役目を果たし、Habánské sklepyのワインと歴史が共に息づく場所になっています。試飲に訪れたつもりで、アーチの連なりを見渡し、それからグラスへ目を向けてみてください。四世紀の物語が、午後のひとときに探る楽しみへと変わります。

アジア太平洋の食卓でチェコのワインに初めて出会うなら、この造り手は親しみやすい入り口になります。白には花とみずみずしい果実、赤にはベリーとスパイス。それぞれに、覚えておきたいモラヴィア(Moravia)の名前があります。夕食のボトルから始まる旅が、いつの日か、このセラーへとつながるかもしれません。

セラーのレンガ造りのヴォールトの下に並ぶオーク樽と所蔵ワインのラック。
セラーのレンガ造りのヴォールトの下に並ぶオーク樽と所蔵ワインのラック。

ワインの居場所を築いた人々

ハバンの人々は、Linhart of Liechtenstein(リヒテンシュタインのリンハルト)の招きでモラヴィア南部へやって来ました。Jakob Hutter(ヤーコプ・フッター)にちなみフッター派を名乗り、近隣の人々からはHabániと呼ばれていました。1545年、Bíloviceに300から450人の共同体の施設を建設。職人技とワイン造りの評判はモラヴィア各地に広がり、その技術は、彼らが故郷とした場所に長く残る姿を与えました。

ワインはすでに村の暮らしの一部でした。1550年にはブドウ畑に関する権利が記録され、17世紀を迎えるころ、Velké Bíloviceには600ヘクタールを超えるブドウ畑がありました。その歴史から見えてくるのは、栽培者の共同体、ブドウを育てる土地、そしてワインを保管する場所を必要とした日々。セラーの天井を見上げながら、働く人々の風景を思い浮かべてみてください。ボトルを開けるたびに親しみを感じる、あの目的のために築かれた場所なのです。

セラーで所蔵ワインの試飲を案内するディレクター、Petr Ptáček。
セラーで所蔵ワインの試飲を案内するディレクター、Petr Ptáček。

所蔵ワインを囲んで生まれる会話

現在、Habánské sklepyはBohemia Sekt Groupの一員です。ディレクターのPetr Ptáček(ペトル・プターチェク)がセラーで案内するのは、所蔵ワインの試飲。12,500本を収めるこの所蔵庫で最も古いワインは、1981年のTramín červenýです。ここでは時の流れを、ボトルという形で感じられます。その歴史を育んだ場所で保管され、開けられ、味わいを探られるワインたちです。

セラーでは試飲や見学を受け入れています。モラヴィアを旅するなら、この出会いのための時間も予定に加えてみましょう。グラスを片手に尋ねたいことを携えて。所蔵ワインの試飲は、ワインの歳月と自分自身の感じ方に目を向けるひとときです。時を重ねたボトルと、今ここで交わす会話。その出会いに楽しみがあります。

Velké Bíloviceに建つHabánské sklepy。セラーでは試飲や見学を受け入れています。
Velké Bíloviceに建つHabánské sklepy。セラーでは試飲や見学を受け入れています。

家に連れて帰りたいモラヴィアの名前

まずは、モラヴィアでリースリングを意味するRyzlink rýnskýから。リンデンの花を中心に干しアンズ、モモ、グーズベリーが香り、爽やかで豊かな口当たりが存在感を与えます。Ryzlink vlašskýはヴェルシュリースリング。コレクションの中でも軽やかな表情を持ち、柑橘、青リンゴ、白桃が香ります。Ryzlink rýnskýとRyzlink vlašskýを並べて注ぎ、香りの違いから品種に親しんでみてください。

Tramín červenýを注ぐと、ゲヴュルツトラミネールの話へ。バラの花びらとスパイスの香りに続くのは、ハチミツとレーズンのニュアンスを含む、豊かでバランスのよい味わいです。セミドライのスタイルが、ほのかな甘みを添えます。香りを楽しむのが好きな人へ選びたいボトル。スパイスとともに調理する鶏料理の香りが、食卓に届き始めるころにもよく似合います。

赤なら、モラヴィアでブラウフレンキッシュを指すFrankovkaを。野生のベリーやブラックベリーに甘口パプリカの繊細な風味が重なり、果実味の長い余韻が続きます。Zweigeltrebeなら、また違った表情に出会えます。サワーチェリー、ベリー、核果を、よく溶け込んだタンニンが滑らかな余韻へと運びます。ローストした肉やジビエのそばに赤を置けば、初めて見るラベルの名前も、また過ごしたくなる夜の記憶になりそうです。

注目のワイン
Ryzlink rýnský (Riesling)

Habánské sklepy

Ryzlink rýnský (Riesling)

ワインを見る
注目のワイン
Ryzlink vlašský (Welschriesling)

Habánské sklepy

Ryzlink vlašský (Welschriesling)

ワインを見る
注目のワイン
Tramín červený (Gewürztraminer)

Habánské sklepy

Tramín červený (Gewürztraminer)

ワインを見る
注目のワイン
Frankovka

Habánské sklepy

Frankovka

ワインを見る
注目のワイン
Zweigeltrebe

Habánské sklepy

Zweigeltrebe

ワインを見る

次のグラスへ、物語をつないで

どのボトルにも記されているDURAT ET LUCET。「永らえ、輝く」という言葉です。この場所とワインに出会ったあとには、家へ持ち帰りたい思いにもなります。食卓にボトルを置き、一緒に楽しむ人を選び、最初の一杯から好奇心を会話へ。新しい思い出の中にも、古いセラーの居場所があります。

最初に選ぶのは、静かな夕食のための白かもしれません。あるいは、友人が集まるにつれてにぎやかになる食卓のための赤。気になる品種から味わい、次には別の品種との出会いを。Habánské sklepyの次の章は、人が集うどんな場所でも始まります。ボトルにはモラヴィアの名前、そして目の前には、これから楽しむ夜があります。

A long brick-vaulted cellar lined with large oak casksHabánské sklepy

ワイナリーから

Habánské sklepy

1614年に築かれ、今もワインを育むハバンのセラーから。Habánské sklepyが届けるモラヴィアの伝統品種には、食卓で語りたくなる物語があります。

An arched brick cellar corridor lined with oak barrels

ワイナリー

時を重ねるために築かれたセラー

Linhart of Liechtenstein(リヒテンシュタインのリンハルト)に招かれ、モラヴィア南部にやって来たフッター派の人々は、土地の人からHabániと呼ばれるようになりました。職人としてもワインの造り手としても敬われた彼らは、1545年にBíloviceに共同体の施設を、1614年にはハバンのセラーを建設。今もその役割を担うこの場所に、Habánské sklepyの数世紀にわたるワインの歩みが息づいています。

現在、この造り手はBohemia Sekt Groupの一員です。どのボトルにも記されているのが、DURAT ET LUCET。「永らえ、輝く」という意味です。その言葉を食卓へ。セラーを築いた人々に思いを寄せながら、今ここから届くワインを味わってみてください。

ワイン造り

果実の鮮度を、時間と手仕事で

今日のワイン造りを知るなら、白ワインから。ヴェルシュリースリングは最適な熟度で収穫し、温度管理したステンレスタンクで発酵させ、果実味と品種の個性を大切にします。リースリングも温度管理したステンレスタンクで発酵。グラスに注ぐと、そのみずみずしさの中に青リンゴや柑橘、繊細なリンデンの花と、それぞれの香りが広がります。

セラーの所蔵ワインは、この造り手を知るもうひとつの入り口です。注ぎたての爽やかな白と、歳月を重ねたボトル。品種らしさを見つける楽しさも、熟成による変化を探る好奇心も、ここで味わえます。

ワインメーカー

Petr Ptáček(ペトル・プターチェク)とグラスを囲んで

Habánské sklepyのディレクター、ペトル・プターチェクは、セラーで所蔵ワインの試飲を案内しています。ワインが眠るその場所で、グラスを通して造り手に出会うひととき。セラーの佇まいから会話が始まり、ボトルごとに新しい発見が生まれます。

Velké Bíloviceを訪れるなら、セラーでの試飲にも時間を取ってみてください。好きなワインについての質問を携えても、新しい味との出会いを楽しみにしても。ラベルで知った名前が、グラスと会話の記憶を伴う、大切な場所になるかもしれません。

コレクション

囲む食卓に、モラヴィアの定番を

リースリングの現地名Ryzlink rýnský、そしてヴェルシュリースリングのRyzlink vlašskýが、爽やかな辛口の白へと誘います。Tramín červenýは、ゲヴュルツトラミネールのバラの花びらの香りとセミドライの味わい。赤なら、ブラウフレンキッシュとしても知られるFrankovkaにベリーと穏やかなスパイスを、Zweigeltrebeにはサワーチェリーと滑らかな余韻を楽しめます。

料理を手がかりに選んでみましょう。魚には白、香り豊かな鶏料理にはTramín červený、ジビエには赤。料理のそばにボトルを置き、気の合う人のグラスへ注げば、モラヴィアの名前が食卓のなじみになります。

Habánské sklepyのワイン

すべて見る